土俵一路

花形力士の取り口分析、上位陣の取組別展望、幕下以下有望力士の特集などを更新中。旬の話題にフォーカスしたコラム調の記事も気の向くままに… 「本場所中も本場所後も楽しめる」をコンセプトとして、マイペースかつストイックに我が道を往き続けます。        ご意見・ご感想は chiyoganme39@yahoo.co.jp まで

7月2日
「明日の相撲部屋」完了。
宣言通り2週間ほど休みます。
しかし、7月場所の雲行きも相当に怪しくなってきたなあ。。

当記事では一門別の括りなく、部屋別で五十音順に纏めています。カテゴリから各記事へと辿るのが面倒だという方は適宜ご利用ください。

浅香山
朝日山
東関
荒汐
伊勢ヶ濱
伊勢ノ海
入間川
追手風
阿武松
大嶽
尾車
尾上
鏡山
春日野
片男波
木瀬
九重
境川
佐渡ヶ嶽
式秀
錣山
芝田山
高砂
高田川
田子ノ浦
立浪
玉ノ井
千賀ノ浦
出羽海
時津風
友綱
中川
鳴戸
西岩
錦戸
二所ノ関
八角
藤島
二子山
陸奥

峰崎
宮城野
武蔵川
山響




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八角部屋

<所属年寄・裏方一覧>
師匠 八角(元横綱・北勝海)
年寄 陣幕(元幕内・富士乃真)
参与 大山(元幕内・大飛)
行司 木村亮輔(幕下格行司)
行司 悠真(序ノ口呼出)
床山 床路(三等床山)


<近況>
・同学年コンビの北勝翼と北の若が順調な出世。鳴り物入りで入門した高校横綱北の若に追い抜かれまじと中学卒業後入門の北勝翼が数歩先を行く。
・若手コンビに触発され、中堅どころの北勝川・海士の島らも番付を上げてきた。膝の怪我で序二段落ちを隠岐の浜も夏場所新番付で初の幕下昇進を決めている。



・主な注目力士
北の若(H12 山形 190 141)
ホープたちの現在地 納谷・北の若・吉井より引用
各段優勝こそないものの、昨春のデビューから全場所5勝以上という安定感で番付を幕下上位近辺まで上げてきました。納谷や琴勝峰ですら幕下~三段目上位のところで数場所引っかかったのですが、この人は別段壁があるような気配を見せずに突破していきましたね。
型としては、従来左右どっちでもいいからリーチを生かして上手を引きたい相撲に見えたのですが、最近は右差し左前廻しの狙いが固まり出したようで、あまりに即興的すぎるよりは一つ軸になるものを持っていた方が良いだろうという点で正しい方向性なのかなと。
踏み込みも出てきましたし、手先ですが組み止めることの補助として最初突っ張るようになったのも合理的。春場所の栃神山戦で、然に非ず徹頭徹尾突ききらんという攻めが出たのはライバルに対する気迫の現れか。クールなようでいながら時折気持ちが前面に出るのも魅力的で、端正な顔立ちとともにファンを増やす要因の一つとなることでしょう。

長身足長の体型ですから、どうしても被さり気味に寄っていく体勢になりやすいところ、本人もその欠点を意識しているのか、相手と十分に胸を合わせてがぶり気味に出たり、小さい相手にも頭をつけるなど型を作ってから勝負をつけにかかる慎重な寄り身が目立ちます。
ゆえに出し投げに進展させるのも上手く、土俵に這わせるというよりは、遠心力を生かしながら土俵の外に放り出していく霧島型。また、諸刃の剣ではありますが、北の富士リスペクト(?)の長身らしい外掛けも、北の若という力士を代表する特技として用いられています。

課題は…長々と書いちゃったし、次回(半年後)でいいか。一つだけ書いておくと、立合いはまだまだ不慣れ。合わなかったり相手に立たされたりするケースが散見されるので、これから少しずつでも直していきたいですね。



北勝陽 生年:平成5年 出身:大阪府 身長:192センチ 体重:159キロ
近大相撲部では朝乃山・玉木(いずれも高砂)と同期。28年春の入門後、幕下昇進~上位近辺への進出までは順調に来ていたが、そこで出世が止まり、15枚目以内の在位は一度のみ。悩める大器の才能開花が待たれる。

立合い右でかち上げ、相手を起こしてから左四つに組み止める取り口。懐の深さは魅力も、慢性的に左膝や腰が悪く腰高のため、出足がある相手に弱く、組んでからも運び足の精度に課題を抱える。
立ち合いのかち上げは髙安のように勢い込んで踏み込んでいくスタイルだが、決して相手に圧力が伝わっているとは言い難く、却って自分を棒立ちにさせてしまう場面が目立つ。兄弟子の隠岐の海チックに…というか、もう少し慎重な取り方で(自分の動きを最小限に留め)相手を捕まえることに専念してみても良いのでは?


北勝翼 生年:平成12年 出身:福島 身長:179センチ 体重:134キロ
相撲経験を有し、中学卒業後に入門。デビューから1年足らずで三段目に進むと、30年夏には話題の納谷を下すなど7戦全勝。翌名古屋では17歳にして初の幕下昇進を果たした。1年ほど三段目との間を往復した後、4度目の幕下となった元年九州以降は定着どころかグングンと番付を上げて、2年夏場所新番付ではいよいよ15枚目以内。同部屋・同学年の北の若にも刺激を受けながら、幕下上位という次のステージへと進んでいく。

目立って体が良いわけでもないのだが、スピード出世を遂げるだけあって、相撲をよく知っている。
新幕下の場所で痛めた腰の状態は慢性的に悪そうだが、だからこそ患部に負担をかけまいと、しっかり前傾を拵え、ハズで地道に押し上げる師匠同様の型を磨き抜く姿勢は今どき珍しいほどの愚直さ。30年近い八角部屋の歴史において、これほど現役時の北勝海を思い出させる力士は記憶になく、大成した暁には是非2代目を…と期待せずにはいられない。

まだまだ相手を圧倒するような馬力・出足はないが、四つに組んでも勝機を掴むのが早く、型がしっかりしているために体力の不足を感じさせない。気がかりなのは、北勝海にも付き纏った腰の爆弾といかに付き合うかという問題だけで、この点だけは師匠に似ることなく、無事にやり過ごしてくれることを願うばかりだ。腰への影響を考えれば、体重も150キロくらいまで増えれば十分だと思う。


北勝川
 生年:平成6年 出身:北海道 身長:172センチ 体重:152キロ
旭川大高での柔道経験を経て入門。デビューから2年半で幕下昇進(27年9月)した後は膝の故障などで苦しんだが、次第に復調。29年以降は概ね幕下に定着し、さらなる浮上を期している。

師匠と同じ柔道経験者だが、早い時期から投げ技などには頼らず、重心の低さを活かした押し相撲一本。差してくる相手などに対して、片方をおっつけ、もう片方をハズや喉輪にかかって押す型がハマった際の勝ち味は実に美しい。タイプ的に近く、あっという間に番付で並びかけてきた北勝翼の存在も刺激に、「良い」力士から「強い」力士への脱皮を!まずは幕下上位定着がノルマとなる。


海士の島
(生年:平成4年 出身:島根 身長:179センチ 体重:123キロ)
隠岐の海・隠岐の富士らの隠岐郡隠岐の島町ではなく、隠岐郡海士町出身。23年夏初土俵で、24年秋場所新三段目。三段目中位で長く雌伏の時期を過ごしたが、29年秋に入門6年目で新幕下昇進を果たすと、4度目の返り咲きとなった元年名古屋以降定着に成功し、最高位を毎場所のように更新。
2年春場所に6番勝って、夏場所新番付では15枚目以内目前の東17枚目まで番付を上げてきた。角界屈指の足取り名人として鳴らしてきた異能派が、入門10年目の年に大きな花を咲かせようとしている。

代名詞でもあった足取り狙いの立合いは封印気味。左足を前に出した格好で構え、突いてくる人には左右のあてがい、差してくる人にはおっつけて対処、大きな人には食い下がっての寄り身、小兵同士なら頭四つで持久戦も厭わず…など、基本的には相手に合わせた相撲を取る。
たしかに積極性に欠けるきらいはあるが、だからこそ形を崩しにくく、また相手は相手で足取りをやってくるという警戒がある分、見てくれることが多いので、自分のペースに持ち込みやすい利点をよく生かしている。

失礼ながら、ここまで強くなるとは想像できなかったというのが率直な感想で、積み重ねてきた努力の質量に敬意を表するばかり。昨年志半ばで引退した実兄・海士錦の分まで、さらに上の番付を目指してほしい。


北勝就
 生年:平成6年早 出身:広島 身長:186センチ 体重:141キロ
広島県の強豪野球部から相撲経験なしで入門し、28年に初土俵から4年あまりで新幕下昇進。大味な取り口ゆえなかなか幕下に定着できず、体調不十分だった30年上半期には一時三段目下位まで落ちるも、下半期で盛り返して幕下返り咲き。31春には6勝と大勝を収め、翌夏場所で1年半ぶり&従来の地位を20枚近く上回る自己最高位を記録した。その後は下位での土俵が続き、夏場所新番付では1年半ぶりの三段目陥落が決まっている。

長身かつ筋肉質な体つき、脇の甘さと腕っぷし強く右で極め上げ、強引に振り回す様は「万歳三杉」こと関脇若三杉(大豪)を彷彿させる。1年前に大勝ちしたときの相撲内容も従来の延長線上にある強引な勝ち方が多かっただけに、上位定着に至らなかったのはやむを得ない。
前哨戦で突っ張るか、上手からの相撲を覚えるか。大器ではあるが、もう一皮剥けるには相撲内容の改良が必要だ。


隠岐の浜
 生年:平成9年 出身:島根 身長:181センチ 体重:157キロ
隠岐の海や幕下隠岐の富士らと同じ隠岐郡隠岐の島町出身。相撲経験を有して中学卒業後に入門(25年春場所)すると、2年足らずで新三段目入り。29年頃から上位に定着し始め、幕下目前という場所が続くも、掴みきれずにいるうち、30年九州で左膝を痛め長期休場の憂き目に。元年夏場所で復帰して序二段下位からの再起をはかること1年、2年春場所に三段目上位で5勝をあげて、漸く初の幕下昇進を手中に収めることができた。

体当たり気味に出て、右差しないし二本差し込みながらの速攻はなかなかに鋭いが、上体が反ったままで攻める癖がある。膝の不安も拭いきれてはいない現状、もう少しでも背中を丸くして、差してからの細かい技術にも関心を払えるようになっていくかどうか。そうした取り口の改善に伴い、自然と番付がついていくタイプだろう。


・その他の注目力士
隠岐の富士(S63早 島根 180 168)は、どちらの四つでも体を生かして前に出る圧力が武器。30歳を越え、やや下半身に衰えも出始めたが、攻撃力に一層磨きをかけ、上位への道を切り開けるか。

角界屈指の長身力士北勝旺(H4 福島 196 146)は、2年半ぶりに自己最高位を更新した2年春場所、4度目の幕下でも勝ち越しならず。巨東(玉ノ井)のところでも書いたが、全盛期の芳東(玉ノ井)は、必ず立合い頭でかまして先手を取っていた。同じことをすべきとまでは言わないにせよ、何か受けに回らないための方策を編み出して、先に攻め込んでから広い懐を活用するという流れを築きたい。

惜しかったのが北勝誉(H6早 福島 171 118)。未経験から入門し、初土俵から6年近く序二段を主戦場としてきた正真正銘の叩き上げ(中卒という意味ではない)力士は、入門7年目にして初の三段目定着を果たした30年の勢いそのままに中位~上位へと進出した昨年、秋場所は西7枚目で最後の相撲に勝てば新幕下というところまで行きながら無念の負け越し。以降3場所はショックを引きずったかのように精彩を欠き、夏場所新番付ではたちまち序二段にまで落ちてしまった。
北勝川よりもう一回り小さい体つきでも、正攻法を貫き、ひたすら押しの一手を高めんとする気概十分の相撲ぶりには魅力が詰まっているだけに、何とか心身を立て直して今一度幕下への挑戦権を掴んでもらいたい。




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九重部屋
<所属年寄・裏方一覧>

<近況>
・中学卒業後入門の叩き上げ・千代天富がデビューから5年かけて新三段目。一気に三段目53枚目まで上がった次の場所でどこまで戦えるか楽しみだ。
・2年春場所で180センチ・191キロの巨漢小嶺が入門(夏場所新番付で千代大聖と改名)したが、公式サイトを見ると、さらに4名の見慣れない名前が…一斉デビュー濃厚な7月場所が待ち遠しい。


主な注目力士
千代栄(生年:平成2年 出身:京都 身長:181センチ 体重:164キロ)
最高位幕下7枚目の実力者。引退した栃飛龍(春日野)のように上体の力が強いタイプで、相手を弾いたり押さえたりする動きには長けているのだが、故障を抱える下半身が硬く、常に揃いがちであるため、出足に欠ける点が課題となっている。
相手を起こすこと自体は出来ているので、その次の足を素早く運び、片方喉輪・もう一方でおっつけるような構えに入って相手と密着しながら押せれば、すぐにでも十両が狙える地位に安定できそうなのだが、膝の状態がなかなか上向いてこないので、今一歩取り口の改善にも踏み切れずにいるようだ。


千代の勝
(生年:平成6年 出身:沖縄 身長176センチ 体重:125キロ)
高校卒業後の平成25年春場所初土俵。中部農林高の先輩である千代ノ皇同様に右四つのまともな相撲で、さほど体に恵まれてるわけでもないために三段目が3年あまりと長く、30年にようやく幕下定着を果たした。
右を差しに行くだけの立ち合いゆえ受けに回りがちで、うっちゃり腰を持つことが却って怪我のおそれを募らせる。二の矢の攻防では、頭を付け、おっつけも出せる人だけに、頭から出ておっつける立ち合を併用できるようになりたいもの。
それでも、右差し狙いでかち上げる立ち合いにはだいぶ鋭さが増し、最高位を更新(西34枚目)した2年春場所でも突き押しの相手に立ち合いで当たり負けすることはなかった。目立つ存在ではないものの、少しずつ着実に地力を高めていることは間違いない。


千代大豪
(生年:平成10年早 出身:兵庫 身長:186センチ 体重:136キロ)
28年名古屋のデビュー時、総合格闘技出身の経歴が注目を浴びた異能派力士。元年名古屋にデビューから3年で幕下に上がるも、首の痛みに悩まされ、三段目に落ちた翌秋場所~九州場所を全休。令和2年は序二段からの再起となったが、三段目復帰の春場所で6勝をあげ、復活をアピールした。

当初は壮絶な張り手が話題となり、現在もときおり片鱗を覗かせるが、もちろん基本の習得にも余念なし。コツコツと相撲を覚え、突き押しの型もサマになってきた。また、かち上げてから二本差すような狙いを見せることもある。
ここ数場所は首の怪我の影響もあり、少し力任せな部分が戻ってはいるし、今後も頭でかましていく立ち合いは採りづらいかもしれないが、体調に応じた取り方を見つけながら、持ち前のパワーを空転させることなく、相手に漏らさず圧力を伝えられる相撲を追求していけば、いずれ道は開けるだろう。



千代大牙(H12早 大阪 174 116)は、30年春のデビューから2年が経過。体の割に相撲が大きすぎるきらいはあるが、そういう取り方をするだけのバネを感じさせるし、上手から上手からと攻めていける点も魅力的で、徐々に上手さを身につけていけば数年後が楽しみな存在。まずは三段目定着がノルマだ。

千代天富(H12早 東京 173 116)は、同学年で弟弟子の千代大牙に三段目昇進で先を越されたが、改名直後の2年春場所、コツコツと押す力を磨き上げてきた成果を花開かせた。基本に忠実な低い押しといなしのコンビネーションで小気味よく動いていく相撲は部屋OBの千代の眞(千代の国の実兄)タイプか。

千代虎(H15 佐賀 176 120)は、中学卒業後のデビューから半年が経った元年九州、再起途上にあった宇良を倒して一躍その名を揚げた。相撲経験を有しての入門だけに、立合いひとつかまして突き起こすことを知っているのは大きい。廻しを引いても腕っぷしは強そうだが、今の段階ではできるだけ突き押しに集中して地力・体力を養成していきたい。





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