大栄翔再始動の1勝、正代薄氷のカド番脱出星。次々敗れ、櫛の歯が欠けたようになる3敗勢…
幕内は、1敗・大栄翔 2敗・正代 3敗・朝乃山、明生、逸ノ城の星で残り5日間に突入します。

当ブログもここから恒例の終盤戦展望。まずは目下先頭に立つ大栄翔の相撲を中心に取り上げていく形といたしましょう。


5阿武咲×○※●×○大栄翔3
過去1年は3度対戦して阿武咲の2勝。ざっくりと書けば、中に入り込んで阿武咲、距離を取って大栄翔。
この両者はともに先に手を着きたがるタイプ、従来の対戦では大栄翔が先に手を着き、阿武咲が焦らして立つ構図だったが、前回は阿武咲がサッと腰を下ろして先に手を着き、大栄翔が後から。
大栄翔が相手を見下ろす形で立っていくというのは極めて珍しく、筆者も「後から行く場合はそういう手の着き方をするんだ」と勉強になったくらい。ゆえに、焦らすなどという余裕もなく、いかにも立ちづらそう。実際に立ち遅れるや、下から下からと押し上げながら距離を詰められ、懸命に回り込むも逃げ切れずに送り出された。

今回はこれを受け、意地でも先に手を着こうとするかと言えば、そういう駆け引き合戦は好まない気質だけに可能性は低い。
一度経験して想定はできているだろうから、後から手を着く場合には、どのような呼吸でどのように手を着き、相手のどの位置を突くイメージで当たっていくか等々の研究も十分に出来ているはず。その点、お手並み拝見といきたい明日の取組と言えそうだ。




1差で追う大関・正代は、初優勝を果たした昨秋にも敗れている難敵・隠岐の海戦(通算4対5)。体格的には同等ないし、隠岐の海の方が良く、まともに左四つで渡り合ったとき、優位性を担保できる材料が意外に乏しいことが苦戦の要因。
昨年7月のように、無理に出てきて左腰に乗せられれば掬い投げを打てるけど、そうそう上手くいくかと言うと…逆に自分が攻めさせられた時には、これまで何人もの横綱・大関が沈んできた突き落としの落とし穴が待っている。
攻めているようでいて、相手にうまく攻めさせられている形勢は危険信号。どちらが本当の意味での主導権を握っていたかという観点で観ると面白いかもしれない。





にほんブログ村 格闘技ブログ 相撲・大相撲へ
にほんブログ村