では、3日遅れですが、千穐楽分です。来場所は、もっと1日あたりの分量を増やせる予定なので、またよろしくお願いします。
幕内
○12-3豪栄道(寄り切り)琴奨菊12-3●
豪栄道も緊張してなくはなかったのでしょうけど、それにも増して琴奨菊は前日から一転、控えに入る辺りから見るからにガチガチ。1度合わずに琴奨菊が突っかけると、2度目は立合いで右を差しに、左は前廻しという豪栄道と同じ形を作りに行く。どっち四つでも胸が合えば有利ですから、相手の持ち味である右の差し手を殺すために、前廻しを狙いながら、届かないのなら絞って前に出ていくようなイメージだったのか。
しかし、豪栄道の鋭い右肩からの踏み込みに上体が起きてしまったのがすべて。左側の狙いは不成就となり、逆に相手に左からおっつけながらの上手を許し、右半身。豪栄道の上手もやや深い位置だったので、下手から振って切りに行こうとするも実らず、逆にそこを出し投げで崩され、あとは防戦一方。元来合口の悪い豪栄道に頭から尻尾まで満点の相撲を取られては抗いようもなく、初優勝が大きく遠のく痛恨の3敗目を喫した。
○13-2白鵬(上手出し投げ)日馬富士10-5●
日馬富士は全部北の富士さんが言った通りだと思うのですが、右の差し手も前ミツ浅い位置を取るチャンスはあったし、前日分と同じようなことを書きますが、頭を付けて、出し投げで腰を落ち着けさせず、嫌がって焦れて強引な動きに出るのを誘発するような展開を求めたかった。
白鵬は勝因を「(負けた2番とは違い)攻め急がず、強引な技に行かなかったこと」と挙げていましたが、 あくまで相手の攻めや相手の型になるのが嫌で辛抱しきれないからこそ攻め急ぐわけで、とすれば白鵬が攻め急がなかったことの理由は、逆に相手に攻め急がせるだけの嫌らしさや怖さがなかったということ。
つまるところ、この日の日馬富士にそれだけの相撲をやってのけるスタミナや気力が残っていなかったということなのでしょうね。
とはいえ、14日目の切り返すようにしながら相手の逃げ場をなくすような詰めといい、そしてこの日の教科書通り下に打ちつける出し投げといい、基本技術の秀抜さが今なお白鵬をダントツの第一人者たらしめている最大の原因であることをまざまざと教えてくれますし、そのこと自体は全力士が大いに見習い、精進していってもらいたいと願っています。
幕内
○12-3豪栄道(寄り切り)琴奨菊12-3●
豪栄道も緊張してなくはなかったのでしょうけど、それにも増して琴奨菊は前日から一転、控えに入る辺りから見るからにガチガチ。1度合わずに琴奨菊が突っかけると、2度目は立合いで右を差しに、左は前廻しという豪栄道と同じ形を作りに行く。どっち四つでも胸が合えば有利ですから、相手の持ち味である右の差し手を殺すために、前廻しを狙いながら、届かないのなら絞って前に出ていくようなイメージだったのか。
しかし、豪栄道の鋭い右肩からの踏み込みに上体が起きてしまったのがすべて。左側の狙いは不成就となり、逆に相手に左からおっつけながらの上手を許し、右半身。豪栄道の上手もやや深い位置だったので、下手から振って切りに行こうとするも実らず、逆にそこを出し投げで崩され、あとは防戦一方。元来合口の悪い豪栄道に頭から尻尾まで満点の相撲を取られては抗いようもなく、初優勝が大きく遠のく痛恨の3敗目を喫した。
○13-2白鵬(上手出し投げ)日馬富士10-5●
日馬富士は全部北の富士さんが言った通りだと思うのですが、右の差し手も前ミツ浅い位置を取るチャンスはあったし、前日分と同じようなことを書きますが、頭を付けて、出し投げで腰を落ち着けさせず、嫌がって焦れて強引な動きに出るのを誘発するような展開を求めたかった。
白鵬は勝因を「(負けた2番とは違い)攻め急がず、強引な技に行かなかったこと」と挙げていましたが、 あくまで相手の攻めや相手の型になるのが嫌で辛抱しきれないからこそ攻め急ぐわけで、とすれば白鵬が攻め急がなかったことの理由は、逆に相手に攻め急がせるだけの嫌らしさや怖さがなかったということ。
つまるところ、この日の日馬富士にそれだけの相撲をやってのけるスタミナや気力が残っていなかったということなのでしょうね。
とはいえ、14日目の切り返すようにしながら相手の逃げ場をなくすような詰めといい、そしてこの日の教科書通り下に打ちつける出し投げといい、基本技術の秀抜さが今なお白鵬をダントツの第一人者たらしめている最大の原因であることをまざまざと教えてくれますし、そのこと自体は全力士が大いに見習い、精進していってもらいたいと願っています。