土俵一路

本場所中の更新に加え、場所と場所の間は花形力士の取り口分析、幕下以下有望力士の特集などを書いています。 「本場所中も本場所後も楽しめる」をコンセプトとして、マイペースかつストイックに我が道を往き続けます。                他サイト等への転載はご遠慮下さい。

Category:幕下以下ランキング > 29年

前場所から入れ替わりが少なく、ここ2場所でがっつり書いた力士が殆どなので、今場所は簡略版。
初場所前に恒例の年1ランキングをアップします。

目前ランキング

1水戸龍 錦戸 H6年 187 182
天空海 立浪 H2年 183 169
3木崎 木瀬 H5年 176 130 
栃丸 春日野 H4年 171 161
5宝香鵬 宮城野 H元年 184 147
貴公俊 貴乃花 H9年 186 142
7若元春 荒汐 H5年 185 127
白鷹山 高田川 H7年 184 155
琴太豪 佐渡ヶ嶽 H5年 188 132
10若隆景 荒汐 H6年 181 114

 
再起ランキング

翔猿 追手風 H4年 174 118 
2北磻磨 山響 S61年 182 125
3北太樹 山響 S57年 184 150  
大翔鵬 追手風 H6年 182 147
5志摩ノ海 木瀬 H元年 177 166
6旭日松 友綱 H元年 175 138
7栃飛龍 春日野 S62年 178 152
8里山 尾上 S56年 176 124 
9希善龍 木瀬 S60年 195 157 
10常幸龍 木瀬 S63年 188 151 

今場所も個別記事を更新できない分、この記事でしっかりとフォローしていきます。伝言板にも書きましたが、そこまで書きたいことが溢れてるわけでもないのに引き伸ばして個別記事にするより簡潔でいいような気もしてきました。

目前ランキング

舛の勝 千賀ノ浦 183 140 東3枚目
初の5枚目以内でも堂々の勝ち越し。3-3で迎えた7番相撲では実力者常幸龍をまったく寄せ付けない会心の内容、あれほど二歩目・三歩目の足がスムーズに進んでいく相撲は記憶にないほどで、十両昇進を決定させる一番となってしかるべきであったが、昇進には及ばず、もう一場所の踏ん張りが必要となった。
ここまで来れば地力に疑いようはない。心と体の持久力をいかに保てるかが関取昇進への最終試験だ。 

2木崎 木瀬 H5年 176 130 西3枚目
デビューから8場所連続勝ち越しで、いよいよ上位5枚目以内進出。左前廻し・右ハズの型を基本に、相手によって取り口や立合いを自在に変えていくが、体の両面を使って相撲を取ることを知っているので半端にならず、あくまで正攻法をもって攻めきる姿勢は崩さないのが長所。
決して大きくはないが、デビュー当初よりも厚みが増した体はバネがあり、腰から下がピタッと決まって簡単に起きることがない。突き押しの際の手の使い方がときに横振り加減で相手を呼び込みがちな面以外はこれといった弱点を感じさせないが、幕内で取る未来図を見据えれば、先ずはより一層押し相撲に磨きをかけることだろう。

3水戸龍 錦戸 H6年 187 182 東14枚目
デビュー2場所目で一安心の勝ち越し。小手先と評される立合いについては、張り差しの精度自体高いのでそこまで反対しないが、体当たり気味の出方も併用できるように成りたいもの。
右四つの体勢さえ作ればこの地位に敵はなく、現状、稽古の中で前に出ながら・おっつけながら右を差すという型を徹底的に刷り込ませている最中だと思われるが、 ひとたび様になり始めようものなら、差すまでもなくおっつけだけで相手の腰は容易に崩れよう。
デビュー場所で叩かれたことは、本人に取り口を研究・向上させることの必要性を突きつけたらしく、却ってプラスに働くのではないか。まだ慌てる時期でもないが、本格化のときは迫りつつありそうだ。

琴太豪 佐渡ヶ嶽 H5年 188 132 東4枚目
個別記事を更新したのが前回幕下一桁枚数に昇進してきた2年前の名古屋。その後肘の怪我などに泣き、一時は序二段まで下げた番付を、努力と辛抱を重ねて十両が手に届く自己最高位まで浮上させてきた。
取り口は2年前と特段変わらず、どうしても手で廻しを取りに行く人ゆえ、出てくる人の圧力に後退しやすく、6番勝った先場所の内容も懐の深さを生かした逆転が目立つものの、典型的なソップ体型がだいぶ分厚くなって極端な体力負けは減少傾向。さらなる体力強化を図りつつ、前傾でしぶとく左前廻しを探りにかかる相撲に徹していけばいずれ道は拓ける。

白鷹山 高田川 H7年 184 155 東8枚目
連続勝ち越しがストップし、再度5枚目圏外から出直し。自分より小さな相手に窮屈な巻き替えで墓穴を掘る一方、自分より大きな相手を抱えてみたりとイマイチ相撲が纏まり切らないし、単純にまだまだ当たり負けるケースも多い。28年に筆頭まで番付を上げた頃に比べると膝の溜めが効いていない感も…

6霧馬山 陸奥 H8年 184 118 西14枚目
たしかな上位の力を身につけ、東10枚目で好調な土俵を見せていた先場所。しかし3勝目をあげた相撲で左足親指を痛めてしまい、3連敗で無念の負け越しに。治りづらい箇所ゆえ1場所での挽回は厳しいかもしれないが、動かせる部分は動かしながらこの機に体力面のビルドアップを進めてもらいたい。
 
天空海 立浪 H2年 183 169 西10枚目
貴公俊 貴乃花 H9年 186 142 西15枚目
9野上 尾車 H2年 176 147 西9枚目
10千代栄 九重 H2年 179 155 西7枚目

 
再起ランキング

貴源治 貴乃花 H9年 187 141 東筆頭
十両復帰には半枚届かずも、新十両場所のショックを引きずることもなく、この人らしく力強い正攻法の勝ち味で5番は立派。 
 
翔猿 追手風 H4年 174 118 東2枚目
新十両場所は3-3からの5連敗が響き、 3点の負け越し。焦りと疲労で相撲が崩れ、自分を中心に相手を動かしたいはずが相手の周りでバタバタと動きまわるばかりの取り口に。夏巡業でたっぷり汗をかいて巻き返しへの意慾十分、まずは1場所での返り咲きを。

3北太樹 山響 S57年 184 150 西筆頭
長く守ってきた関取の座を明け渡したが、特段去就が騒がれることもなく現役続行の運びに。地力の衰えは否めずも、ここ一番で放たれる抜群の集中力に錆はない。とにかく気力で度重なる困難を乗り越えてきた人、闘志ある限り、あくまで上を目指しやり抜いてもらいたい。

4栃飛龍 春日野 S62年 178 152 西2枚目
持ち前のおっつけ・喉輪を交えた押し、土俵際での粘っこさに加え、先場所はよく足も出て、絶好調場所に。惜しくも関取返り咲きは逃したが、2場所ぶりの5枚目以内でおよそ3年ぶりの関取復帰に狙いを定める。
足首などの慢性的な不安により好調が続かない近年の傾向を払拭できれば、目標達成の可能性は高い。

5常幸龍 木瀬 S63年 188 151 東9枚目
右膝の不安はまだまだ大きいようで、まともに下がるとかつてのアクロバティックな残し腰を出せず、立合いも二歩目を素早く送れないために以前のような左からの鋭い踏み込みは陰を潜めている。
立合いで前廻しを引っ掛けに行く取り口には限界があり、もう一度原点に戻って前に出る力をつける稽古に取り組んでもらいたい。 

6志摩ノ海 木瀬 H元年 177 166 西5枚目
7明瀬山 木瀬 S60年 182 180 西4枚目
8旭日松 友綱 H元年 175 138 西11枚目
大翔鵬 追手風 H6年 182 147 東5枚目
10富士東 玉ノ井 S62年 180 185 東10枚目

今場所前は殆ど更新が出来なかったので、せめて幕下以下ランキング記事を長めに書きたいと思います。もう1場所~2場所くらいで個別記事対象に入ってきそうな人がわんさか居るので、忙しさの落ち着く九州~初場所前くらいには…と思っています。

目前ランキング

1大成道 木瀬 H4年 180 158
2年半振りに最高位(東3枚目)へとカムバック。以前は恵まれた体躯に頼り、出足に任せての強引な攻めが目立ったが、ここ数場所は立合いも目一杯当たり過ぎず、突っ張りを使いながら相手を正面から逃さない安定した突き押しが出るようになった。漸く自分の距離感を身につけたという印象で、関取近しの感あり。

白鷹山 高田川 H7年 184 155
体調不良で番付と体重を急降下させた1年前から着実に復調。5場所連続勝ち越しとともに体にも元の厚みが戻りつつある。取り口はまさに威風堂々、ときに物凄い圧力で抜群の将来性を再確認させるが、食い下がられて棒立ちになってしまう相撲も。膝の大怪我を経験している分、どうしても怖さを感じてしまう。

舛の勝 千賀ノ浦 183 140
初の5枚目以内進出。上が詰まっていてなかなか番付も上がらないが、リンク先でも書いた通り、とにかく積み重ねの力士、上位で通用するだけの根拠が揺らぐことのない段階まで来ている。相次ぐ関取経験者との対戦にも臆することなく挑みかかれるようになってきた。もうひと我慢、ふた我慢。

4霧馬山 陸奥 H8年 184 100
体重は調べても出てこなかったけど、もう少し増えているはず。自分より大きい相手と胸を合わさず、斜向かいで食い下がれるようになって、 持ち前のしぶとさが生きるように。まだまだ形を作ってもいっぺんに出て行く体力はなく、長引きがちではあるが、我慢して崩しを入れながら前へ前へ出ようとする土台の良さが見えてきた。出し投げを打つタイミングなどからも段々と師匠の面影が。

5矢後 尾車 H6年 186 170
付け出しデビュー場所は5勝2敗。勿論ちゃんと観るのは初めてだったのだけど、意外にというか、手が下から下から出るので押し相撲の人が取りづらそうで、寧ろ四つに組んで動きが止まったときの技術に裏付けが乏しいという感想。学生出身とはいえキャリア的にも遅咲きで、あくまでこれからの人だろう。
豪風、嘉風の薫陶を受け、稽古に打ち込むことは勿論、古傷の膝など体調管理のすべも十分に学び取りたい。

海龍  出羽海 H2年 178 136
天空海 立浪 H2年 183 169
8木崎 木瀬 H5年 176 130
9若元春 荒汐 H5年 185 123
10虎太郎 藤島 H7年 170 167


再起ランキング

1旭日松 友綱 H元年 175 138 
6年近く保ってきた関取の地位を明け渡した。この人の不在で今場所の十両は減塩模様、味付け役の1場所も早い復帰を願いたい。

2希善龍 木瀬 S60年 195 157
筆頭で勝ち越すも番付運なく、無念の据え置き。しかし、上手投げ3番、小手投げ1番と持ち味全開の土俵ぶりは幕下上位の土俵において存在感抜群。

3北磻磨 山響 S61年 182 125
こちらも十両に空きがなく、1場所での復帰は叶わず。気力・力量に錆はなく、目標の再入幕に向け、十両は通過点の意気込みだろう。

4常幸龍 木瀬 S63年 188 151
徐々に稽古の強度も上げながら、関取の座を地道に手繰り寄せ、5枚目以内へと復帰。龍のごとく再度番付を駆け上る日を期し、懸命の鍛錬を重ねる。

貴源治 貴乃花 H9年 187 141
十両の洗礼を浴びた先場所の後遺症はいかほどか。困難にあってこそ師匠の教えを貫く、その一点に専心できるか。真価が問われる場所に。

6志摩ノ海 木瀬 H元年 177 166
7富士東 玉ノ井 S62年 180 185
8大岩戸 八角  H56年 179 146
大翔鵬 追手風 H6年 182 147
10朝弁慶 高砂 H元年 189 195

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